マゾ向け電波時計作り方その3 - バーアンテナ

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バーアンテナについて

マゾ向け電波時計は、NICTの日本標準時プロジェクトにより運営・放送されているJJYを受信する必要があります。これは40kHzあるいは60kHzの標準電波を搬送波として放送されているため、この周波数帯を受信できるアンテナが必要になります。

秋月で60kHz用バーアンテナセットを買ってきてもいいのですが、とりあえず自作しましょうね。

材料の入手と準備

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フェライトバーは若干入手性にかける部品のようです。そうそう劣化する部品ではないので、ジャンクや壊れたAMラジオのものをとってきてもよいです。秋葉原だとどこでうってるんだろう。鈴商でAMラジオ用のアンテナは見かけましたが。

僕はWorld-Wideで購入しました。ここで買うならば一番短い6cmのもので充分です。bar-antenna.comでも扱っているようです。ここの40kHzアンテナは性能めちゃくちゃ良さそうだなぁ。

ちなみにアンテナが大きくなることを厭わなければ、下の写真のように、中空のボビンにコイルを巻く、あるいはお菓子のプラスチックの円筒ケースに巻く、などでも構いません。ただしフェライトバーを入れた場合の数倍縲恊拍\倍の回数を巻かなければフェライトバーアンテナと同様の性能は出せないかもしれません。まあ、お好みで。

large air antennasmart air antenna

アンテナに巻く線はポリウレタン線 (UEW)がよいと思います。オヤイデ電気や千石電商で購入できます。僕は0.20mmの太さのものを使っています。細いと電気抵抗が高くなってアンテナとしての性能が低くなってしまいます。反面、あまりに太いと巻くのが大変なのでほどほどのものがよいです。量は300gもあれば十分たりそうです。上の写真で巻いてあるのもポリウレタン線です。

LCメーターがあると便利です。便利というか、ほぼ必須な気がします。僕はStrawberry LinuxのポケットL/Cメーターキット Ver.2を使用しています。簡単に製作でき、性能も充分です。

同調回路のお話

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ところで、バーアンテナだけだと電波を受信するだけですが、実際にはそこから40kHzあるいは60kHzの周波数の電波を選局しなければなりません。マゾ向け電波時計では、選局にはまず最初にLC回路を使います。

Lはバーアンテナそれ自身、CはC11とC12です。Cが二つあるのは選局すべき対象が二つあるためです。

60kHzを選択する場合、バーアンテナとC12でLC回路を構成します。40kHzを選択する場合は、バーアンテナとC12+C11でLC回路を構成します。C11が並列にC12につながるため、この場合のCの容量はC11+C12になります。

回路図ではバーアンテナのインダクタンスが4000μH、C11が2200pF、C12が1760pFとなっていますが、上記のとおり、これらで構成されるLC回路が40kHzおよび60kHzに同調していればいいわけなので、値はこの通りである必要はありません。

共振させたい周波数をfとするとf=1/(2π*sqrt(L*C))で求められます。fとLが決まればCが決まりますし、その逆も真です。

以下の説明ではバーアンテナを4000μHピッタリに調整した後、C11とC12を選別することにより調整するという方法で説明しますが、C11とC12を決めてからバーアンテナ側のインダクタンスを調整するといった方法でも構いません。要は40kHzか60kHzに同調できればいいわけです。

バーアンテナのインダクタンスは1500μH縲鰀5000μHがよいようです。小さすぎると共振のQ(鋭さ)に難がでて選局がし辛くなり、大きすぎると巻くのが大変な上に今度はコンデンサを微小容量にせざるをえず、しかもQが高くなるため逆に調整がしづらくなります。

ちなみにマゾ向け電波時計の電波受信ユニットでは、後段でもう一回、40kHzか60kHzの信号のみを通過させるという、クリスタルフィルタによるBPFが入っています。LC回路による選局で大まかに40kHz付近あるいは60kHz付近の電波を拾い、それを後でさらにより分けるといった感じになります。そのためLC回路の同調はそれほど厳密である必要はないようです。周波数誤差 5% 以内ならばまず実用には問題ない、といった感じです。

紙を巻く

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まず、フェライトバーに紙を巻いてください。紙を巻くのはフェライトバーの表面のバリで電線を傷つけないようにと、巻きやすくするためです。

ferrite bar and paper

紙はコピー用紙でいいです。こんなふうに巻いて、紙の中央あたりにセロハンテープを一回り巻いてください。このセロハンテープの幅が電線を巻く幅の目安になります。

ferrite bar and paper

電線を巻く

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そして、この巻いたセロハンテープの上に電線をみっちり巻いていきます。本当はみっちりと巻くと線間の静電容量が増えてアンテナの性能が悪くなるため、わざと間を空けて巻いた方がよいとの話もありますが、4000μH分巻くにはそうもいってられません。汚く巻いた方が線間容量が減って実は性能が高いんじゃないの?とか考えたこともありますが、実のところ僕はよく分かってません。綺麗に巻いた方が気持ちいいし、特にそれで問題は起こっていないので、綺麗に巻いています。

綺麗に巻くコツとしては、まず電線のリールは紐を通してどこかにぶら下げておきます。そこから電線を引っ張り出してピンと張り、フェライトバー側をくるくると回して巻き取っていきます。ピンと張ったまま巻き取るのがミソです。

セロハンテープの端っこから端っこまでまいたら、またその上にセロハンテープを一回巻いて固定し、その上にさらに電線を巻いていきます。

ferrite bar and solenoid

1.5往復ほどしたらインダクタンスを測ってみてください。

ferrite bar first try

何回か測定しては巻き、巻いては測定しを繰り返して、大体4000μHほどに調整します。5%以内に収まっていれば大丈夫かと思います。

ferrite bar last try

測定中はアンテナは金属や人体から十分離してください。インダクタンスが変わってしまいます。

コンデンサを選別する

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C12は1760pFです。0.01μFと2200pFのコンデンサを直列に継ぐと、理論上は1803pFぐらいになります。しかし実際のコンデンサは、コンデンサの種類にもよりますが相当誤差があります。なので選別をしましょう。

適当に何個かのコンデンサを組み合わせて、1760pFに近い組を探します。以下の写真にある組み合わせなんかよさそうです。

C12

C11は2200pFです。これもコンデンサをいくつか試して選別します。容量が低いようであれば小さめの容量のコンデンサを並列に接続して容量を合わせます。以下の写真にある組み合わせがよさそうです。

C11

僕は0.01μF、2200pF, 150pF, 68pFといったコンデンサをたくさんもってたのでこのような選別ができました。店先で選別はできませんので、選別をしたい場合は大量にコンデンサを買ってきてやるしかありません。逆にコイル側は巻き足し、巻き戻しをすることで容易に調整が効きますから、コンデンサ側を選別するのではなくて、コイル側を調整する方が現実的かとおもいます。もっとも、この構成ではC11とC12とバーアンテナのどれか一つが決まると他の二つの値も決まるため、どちらかあるいは両方のコンデンサは必ず選別をしなければならない……かもです。

40kHzか60kHzかどちらかだけ受信できればよい、という場合はコンデンサは一個ですみます。その場合はコンデンサはC12側につけ、C11は何もつけないでおきます。

good luck!